こんにちは！
最近はビジネス環境が厳しくなり、企業でも研修に成果を求めるようになってきています。
医療の世界でも医療技術の高度化や複雑化、医療安全に対する要望の高まりもあり、
看護師に求められる知識やスキルのレベルも年々増しています。
研修担当者で研修目標を立てる時に何にしようかと悩む方も多いのではないでしょうか。
目標は受講者がどこに向かうのかはっきりさせるためにとても重要になるので、
目標の書き方を紹介していきます！是非参考にしていただければと思います。
では、行きましょう👆
学習目標を明確にする
これはなぜかと言うと、目標を明確にすれば、
あなたが担当する研修では何をどの程度まで教えたいのか、
この研修で学ぶことによって何ができるようになるのかといったあなたの意図が
確実に伝わるようになるからです。
よく「〇〇について理解できるようになる」とか、
「〇〇ができるようになる」といった目標の研修はないでしょうか？
私も、そのような目標設定がされている研修に参加してことがありますし、
私自身も以前は担当する研修でそのような目標設定をしていた時がありました。
ただ、人によって理解は様々であり、受講者の中でどんな変化が起きたかをつかむことは難しい
です。
学習者の行動で目標を示す
ここは、学習目標を明確化するための1つ目のポイントになります。
何かを学習した結果は目に見えるとは限りません。
例えば、呼吸ケアに詳しい人とそうでない人を見た目で区別することはできません。
学んで変化が起きるのは脳の内部のことなので、
「呼吸ケアについて理解できる」という目標を立てたとしても、
内側でどんな変化が起きているかを明確につかむことは難しいです。
目に見える変化として表していく努力が必要になります。
「何をやらせるのか」を書いた「目標行動」が必要になります。
「呼吸ケアについて理解できる」ことに成功したかどうかを確かめる一つの手段として、例えば
「酸素療法のデバイスを3つ述べることができる」や、
「気管内挿管患者の口腔ケア必要物品を述べることができる」
という「目標行動」を設定し、それを学習目標とします。
これが学習目標を明確化する1つ目のポイントになります。
理解するという目標じゃ教えたいことを表現していないということですね？
そうそう！
私も以前は、
「呼吸ケアについての理解を深めることができる」
みたいな学習目標を設定していた時がありました。
しかし呼吸ケアといっても、
口腔ケア・酸素療法・吸入療法・ポジショニング・呼吸理学療法・人工呼吸管理
などなどたくさんあります。
あれもこれもとなってしまい、受講者もどこに向かっているのか混乱してしまうと思います。
この研修では、何ができるようになることが目標なのかを明確に伝えることで、
受講者の混乱はなくなり、どこに向かっているのかが明確だったとの意見をいただきました。
これは私が、栄養の教材で設定した一つの目標になるんですが、
目標を「エネルギー産生栄養素について理解できる」としてしまうと、
何を目標にするのか、どこに向かっているのかがわからないかと思います。
なので、
1gあたり何kcalに変換されるのかを知ってもらいたいと思ったので、
このような「目標行動」にしました。
もちろん、1つの学習目標では不足することもあります。
自分がこの研修で教えたいと考えれば、それも学習目標とします。
目標の数が多くなると、「理解できる」という目標にしたほうが簡単だと思うかもしれません。
しかし、「理解できる」はいくつもの目標行動を含んでおり、
呼吸ケアの中身もたくさんあります。
人によって「理解できる」とは内容が違ってきてしまい曖昧になってしまいます。
目標行動を用いた学習目標によって、研修の責任範囲が明らかになり明確になります。
この前、保育園の先生している先輩が、
「今日は○○ができるようになろうね」というように、目標行動を園児に伝えていました。
とても明確だなぁと思いました。
まとめ
学習目標を明確にするために学習者の行動で目標を示すということを紹介してきました！
もし迷ったら、学習者に、どんな状況で、何ができるようになるのかを書き出して整理してはどうかと思います。
次回は、目標を明確化する次のポイントを紹介していきますね。
学習目標に関して興味がある方は、こちらをご参考に！！
ここまでお付き合いいただきありがとうございました！！
